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ほめる行動変容−タバコ依存症の場合−
**さんが「ほめる行動変容」をご紹介して下さいました。
バンデューラの行動変容理論でも、言葉による励ましや、
緊張しない雰囲気作りの大切さが指摘されています。
以前私が国際基督教大学で心理学を専攻していたころ、
心理学の教授がおっしゃったことですが、
「これをしてはだめ」というより、「これをしたらよい」といわれた方が、
無理なくその行動を強化できるということでした。
私たちの行動には、選択肢がたくさんあるから、「これがダメ」
といわれると、他のどれをやったらよいのか、また改めて
悩まなければならなくなる。だから、効率が悪い。
ほめれば、その行動をこれからも続ければよいので、
迷わず、安心して取り組める。
でも、「どうしてもこれをやっては困る」という行動に関してはしっかり、
はっきり「ダメ」と言うことが大切」という指摘もありました。
禁煙に関しても、この原則は**さんのご指摘通りだと思います。
ほめるのも大切、同時に、タバコは、はっきり「NO!」というべき側面もあるので、
なかなか難しくも有り、面白くもあります。
禁煙に関しては、ほめるアプローチの問題点がひとつあります。
それは「節煙」に関してです。
これは北風と太陽でいえば、太陽型の支援者側がよく陥りやすい落とし穴です。
喫煙者はタバコをやめるとき少しずつやめるという−方法をとりたがります。
実はこれは二つの誤解に基づく方法です。
ひとつは「タバコをやめるのはとうてい無理だが減らすならできそうだ」
(タバコはやめるより減らす方が簡単そうだ)という誤解
もうひとつは「タバコを減らしたら、健康上のメリットがある」という誤解です。
節煙の嘘に関しては、清水央雄先生が、保健同人社のはつらつ2000年
5月号に書いてくださっておりますが、支援者側が安易に節煙行動を
ほめて、それを強化すると、禁煙につながらなくなってしまいます。
タバコを減らそうとしている人には、
「タバコを減らすなんてたいへんなこと良く頑張りましたね。(とまずほめる)
でも、禁煙に成功した人は口をそろえて、タバコを減らすのは、やめるより
もっとたいへんな挑戦だとおっしゃいます。こんなに長い間、タバコを減らし
続けることのできた意志の強いあなたならきっと禁煙できると思いますよ。」
と励ましたり、「節煙というのは健康上のメリットがなく、かえってつらいこと」
に関してきちんと情報提供する必要があると思います。
その点をおさえておかないと禁煙より難しい節煙に失敗して、
「タバコを減らすことすら出来ない自分に、タバコをやめるなんてとうてい
無理だ」という確固たる自信ができてしまうことが多く、かえって厄介です。
**さんのご指摘のように、私も、すでに禁煙されている方には
人生で学んだあらゆるほめ言葉を駆使して、うんと賞賛させていただきます。
禁煙はそれほど、大きな挑戦でもありすばらしい自己変革だと思います。
たまには北風も必要ですし、臨床は、患者さんから
学びながらのお顔を見ながらの人それぞれ、十人十色への対応になります。
逆にいえば、だからこそ、おもしろくてやめられないのですが・・・・・・
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