|
私、矯正やめます。 by T.Saito 01/11/03 新年早々、医療過誤で患者さんに大変申し訳ないことをしました。その事例と改善対策を複数の医療系MLで公開したところ、多くの方から貴重なご意見を頂きました。院内だけでは気付かなかった改善案もご提案いただけ、とても参考になり、また、励まされました。これらの意見も匿名にて公開させて頂きたいと思います。医療不信が叫ばれていますが、まじめに医療に取り組まれている歯科医師の方がはるかに多いことを実感でき、とてもうれしかったです。みなさん、ありがとうございました。 当院の基本理念「安心」の実現に向けて、スタッフ一同さらに努力していきたいと思います。 |
||||||||||
|
業務日誌 2003年1月8日(火) 患者さん「結論からいって、今回は矯正をやめたいと思います。」 院長「どうなされたんでしょうか?」 患者「前回、装置をつけた際に違う歯につけられましたよね。 今回、矯正を始めるに対してずいぶん悩みましたし、 ================================================================== <事例> <対処> <経過> <原因と事実> 5.カルテの記載を訂正しミスを隠蔽、患者さんには過誤を説明しなかった。 <改善点> 3.SOSやセパレートも含め、最初にDRが指示し、最後にDRが直接口腔内を *3は、先生方からご意見を頂き再確認し追加しました。 ============================================================= 医療過誤に対する対応に関しては、自信をもっていたのに、情けない・・・ ミスの隠蔽に対する業界内の常識を改めなければならないことを再確認しました。 私に直接、理由を説明してくれた患者さんに深く感謝です。 ありがとうございました。 |
||||||||||
|
●ご意見
|
||||||||||
| <矯正歯科医 50代男性>
新年早々大変でしたね。 <矯正歯科医 50代男性> 私も矯正やめたくなることがあります。 このような勘違いは私はよくありますよ。でもseparateではないかな。 <矯正歯科医 50代男性> お正月早々御苦労様でした。 先生の記載の中で <原因と事実> <改善点> まず、セパレーション装着後、次回行なう事を本人に伝えたでしょうか。Dr.が。 今回の場合に限らず、セパレーションを行なった後、カルテを見ながら患者さんに 斎藤先生の事例を知り、私も気をつけたいと思います。有り難うございました。 <一般歯科医 50代男性> 斉藤先生 いつもながら 率直なご報告ありがとうございます。 PM10:00〜10:50 1/7 医療ミスはなぜ起こるのか2 責任は誰に 1/8 医療ミスはなぜ起こるのか3 沈黙する医師達 1/9 医療ミスはなぜ起こるのか4 安全管理の新たな試み <口腔外科医 40代男性> **先生のレスにもあったTVをみて、いっそう悩んでいるところでした。 最近、右とか左、上とか下、そして1,2,3・・・・の番号を止めての代案がないのか!、といろいろ考えていたところでした。そして、1,2,3と比較して、間違いが減ることをシュミレーションで行って、論文にする仕事は重要なのか?と思っていました。 > 2.実害が無い場合でも、ミスを認め、その場で患者さんに 今日は、右下6番ですねと言いながら、左下6番の方へミラーを入れて見た瞬間、仮封がないことに気がついて、サッと右へミラーをかけなおすなんて、経験はありませんか。 僕は、左右を良く間違えますので、頻回に経験しています。たぶん、これも歯科治療を不安に感じている患者は、心配なのでしょう。 ***以下は、上の経験がない先生には関係ない話です^^**** これを説明するのか?まあ、この議論は止めましょう。 建設的に、それなら、対策として、 (下顎智歯の抜歯の時は、指で示してもらってます。ホウシュツしている上顎8番の抜歯では、介助者と一緒に、6番、7番、8番と数えています。) ともかく、なぜ、歯を間違えるのか?について、歯科医療の根本から、見なおす必要があるのではないでしょうか? NHKのTVなら、システムそのものをチェックするということでしょう。 PS: <歯内&歯周専門医 40代男性> 斎藤先生、ごめんなさい。ちょっと落ち込んでいるとは思いますが。 > <原因と事実> 矯正医って自分で治療しないのでしょうか。 間違うとかの問題 よりも、もっと前にもう患者さんには不安があったように思います。 **さんも書かれていましたが、僕はここ15年間は歯を間違えたことはありません。 患者さんの中にはすごく要求度が高い人がいますので、そういう人を見逃してただけじゃないでしょうか。当院では初診に検査で1時間半、次の予約で1時間半かならず、現状、治療の可能性、治療の順序を説明します。それも紙に治療目的、治療計画、治療期間、将来の像を書いて渡すんです。それでも、忘れてしまう人が今までに1人いました。その人は毎回同じ質問(いつ終わるんですか)をしてくるんです。それはそういう人なんです。 また、前もってリスクのある部は知っているはずなので**さんのようなことは起こりません。 患者さんは多種多様の要求をしています。特に当院へは強い要望をお持ちの方が多いので(例え歯牙が破折していても治療してみて欲しいとか)困ることもありますが、それこそ、EBMでしょう。 ごめんなさいね。 PS 間違えて親知らずと7番を間違えたけど再植してエンドして欲しいとの依頼もありましたよ。 <矯正歯科医 大学勤務 40代男性> 斉藤先生、相当へこんでいると思いますが、明日に向かって頑張りましょう。申し訳ありませんが意見言わせていただきます。 まず、斉藤先生の勇気に感謝します。なかなか自分からミスは明かせない。でも私も身につまされます。このようなミスに対して皆さんで改善点を議論し自分の診療に生かしていけるということは(このMLならではかもしれませんが)MLでつながっている皆さんが利益を享受できて大変すばらしいことと思います。特に、同じ間違いを別の人が起こさないと言う点が重要です。 基本的に、**先生の 人間だから間違いはある、間違ったら誤る という生きるものの基本姿勢に賛成です。 セパレートは衛生士がやるの?は大学は衛生士がついてくれないので(下っ端にはつきません)自分でやるのですが、斉藤先生のようなシステムはあるのではないでしょうか?この件はまあいいでしょう。 > <改善点> 私の場合は、カルテのおもてに症例のstructured summaryを書きますが、変則的な抜歯は大きく書くとか、赤で書くとか、四角で囲うとかしています。(とにかく目立つように) > 2.実害が無い場合でも、ミスを認め、その場で患者さんに 患者は絶対気づいている、を基本姿勢に、なんか言う前に説明しちゃいます。自分が患者だったら相当いやみなやつだなと思っているので、自分が患者だったらこう文句を言うぞと想定して、先に謝ってしまいます。本当はこんな変なこと考えずに素直に謝ればいいのですよね。 むかし読んだ本で、確か当時ハーバードの教授(今はどこかは知らない、自然食療法の大家みたいな人で、医師(といってももしかしたらMDではなくDOかも http://www.joaj-co.com/whatost.html ) )の Dr.ワイル(名前もうる覚えなのですが有名な人)が、自分の医療ミスについて患者に「自分を訴えてくれ」という件があります。患者は「先生だから訴えません」と言うのですが、結局、医師ー患者関係も、人間対人間なわけで、われわれ医療従事者としては、誠心誠意やってミスを犯した場合は罪は償う覚悟です としか言い様が無いですよね。 〈改善点追加〉 斉藤先生、好き勝手にいろいろなことを書いてしまいましたがお許しください。先生の今後益々のご活躍を切に願っております。 <矯正歯科医 40代男性> いろんな患者さんがいるんだねぇ。でも、不満を引きずって来院されるより、良かったんではないかと思います。私もやっかいな患者を抱えています。オペ症例なのに無理に矯正のみで治療している患者なんですが、診療室に向かうと気分が悪くなるそうで治療が進みません。もともと不登校の問題を持っていたのに治療が長くなる選択をした私のミスでした。自分の事しか考えていなかった私のミスでした。 <矯正歯科医 50代男性> 貴重なご報告をして下さった先生に、そして患者さんに感謝した先生に敬意を表します。 感想をごく簡潔に申し上げますが、とにかくまずいなと気が付いたときは、「出来るだけ早く、率直にそれを相手に告げる」ことだと思います。(私も何度かそういう思いをいたことがありますので、自戒を込めて・・) 私の場合、その日の治療が終わる度に患者さんに鏡をもってもらい、今日やったことを出来る限り全部説明するように努めています。(「今日はこことここにゴムを掛けて、この歯をこっちの方に動かすようにしましたよ」といった具合に・・・)面倒くさいことを面倒がらずにやるしかないですね。斎藤先生、ありがとうございました。 <一般歯科医 男性> 先生のお話大変参考になりました。 <一般歯科医 女性> Dr.パーフェクトとお呼びしたいほど完璧な斎藤先生にも、失敗があることがわかり、かえって人間的な一面をみつけた気分になりました。貴重なエピソードをありがとうございました。 バンドのかけ間違いなら、ホント付け直せばよいと思いますが、矯正の誤抜歯ほど恐ろしいことはありませんよね。 うちでも開業してすぐ、14,25,34,44抜歯をすべて4番抜歯してしまい、えらく治療期間が延びてしまった患者さんがいました。矯正と関係ないドクターが抜くので、抜歯部位が、矯正の成否を左右する、という緊張感に「差」があることが原因だったと思っています。 以来、うちでは、抜歯部位以外にすべてブラケットをセットして、ブラケットがついてない歯を抜く、という方式に変えました。これなら絶対に間違えません。止血してから、ペンタキャットなどがすぐつけられるので、かえって便利になりました。バンドがきつい大人で、苦しい人もいますが。 間違えないシステム作りって、実は、歯科では大切ですよね。 うちでは、EZの液とFCの液が隣り合わせに置いてあり、そういえばいつもドキドキしながら、使っていました。 斎藤先生のメールを、自分の医院を見直す機会にしたいと思います。 <一般歯科医 男性> 自分たち一般開業医にとって、身につまされる情報でありなお且つ、一番知りたいことですが、同時に当事者にとってはある意味で一番早く忘れたい出来事のひとつであると思います。 今回このような形で、我々に先生の貴重なご経験を公表していただき、本当に感謝です。 >私に直接、理由を説明してくれた患者さんに このように考えられる先生だからこそ、多くの患者さんが付いていらっしゃるんですよね。 <コンサルタント 男性> 予測しない判断ミスや油断は誰にでもあることです。 その時にどんなことが起きてもそれらを肯定し、その理由を考え、プラス発想で対処して生きていけば、素晴らしい人生が送れる」・・・ということです。 斎藤さんも仰る通り、その患者様に感謝ですね。 |
||||||||||
| 戻る | ||||||||||